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交通事故における過失割合とは

 交通事故ではしばしば過失割合が問題になります。皆さんは、過失割合がどういうものなのかご存知でしょうか?今回は過失割合についてのお話です。

 交通事故に遭うと様々な損害が発生します。治療費、通院交通費、休業損害、後遺症による逸失利益、慰謝料等々です。ですが、交通事故によって発生した損害の全額を相手に請求できるとは限りません。交通事故が発生した原因について過失割合が問題になります。過失割合というのは、損害が発生した原因として、誰にどの程度の落ち度があったか、という割合のことです。例えば、次のような例で考えてみましょう。

 例: 歩行者が横断歩道を横断中、自動車が歩行者の右方向から直進してきて歩行者と衝突した。
   ① 歩行者側の信号は青、自動車側の信号は赤だった。
   ② 歩行者側の信号は黄、自動車側の信号は赤だった。
   ③ 歩行者側の信号は赤、自動車側の信号は青だった。

 上の例だと、過失割合は、①の場合は歩行者0:自動車100、②の場合は歩行者10:自動車90、③の場合は歩行者70:自動車30が基本になります。(その他の細かい事情により、過失割合がさらに加算されたり減算されたりします。)信号の状況によって、歩行者側と自動車側の落ち度の程度が変わるということです。
 交通事故で歩行者に1000万円の損害が発生したとしましょう。①の場合であれば歩行者の過失は0ですから、自動車の運転者に対して1000万円の損害賠償請求ができます。しかし、②の場合であれば歩行者の過失は10ですから、自動車の運転者に対して損害賠償請求できる金額は10%減額され900万円になり、③の場合であれば歩行者の過失は70ですから、自動車の運転者に対して損害賠償請求できる金額は70%減額され300万円になってしまいます。
 落ち度の程度に応じて、損害賠償請求できる金額が差し引かれてしまうのです。これは、「事故による損害の公平な分担」ということから考えられたものです。歩行者だからというだけで常に保護されるわけではないので注意しなければなりません。交通ルールを守ることは大事です。

 このように、過失割合は損害賠償請求できる金額に大きく影響する重要な要素です。そして、過失割合の判断の基となる、交通事故状況の事実関係の判断にあたっては、警察が作成する実況見分調書が重要な証拠となります。警察は、交通事故当事者から話を聞き取る等して、事故状況について記録した書面である、実況見分調書を作成します。(なお、人身事故では実況見分調書が作成されますが、物損のみの事故の場合は作成されません。)実況見分調書の作成にあたっては、警察官に事故状況を十分に伝えることが重要です。

 交通事故における過失割合の判断は、専門家でなければ難しいケースも多くあります。また、そもそも交通事故の損害賠償請求をしようとする場面においては、過失割合以外にもいろいろな法的問題が出てきうるので、一般の方がご自身で十分に権利を主張するのは非常に困難です。過失割合でもほかの問題でも、交通事故の損害賠償請求で困ったときは、当事務所の弁護士にご相談ください。

 執筆者:弁護士法人山下江法律事務所 弁護士 笠原 輔 (広島弁護士会所属)

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