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逸失利益とはなんですか?(交通事故)

 交通事故に遭った場合,逸失利益というものを請求できると聞いたことはないでしょうか?しかし,この逸失利益の具体的な内容についてはよく分からないという方も多いようです。
 そこで,今回はこの逸失利益について確認しておきたいと思います。
 交通事故の被害に遭った場合,被害者は加害者に対して,損害賠償を請求できます。主な項目としては,治療費,休業損害,けがをしたことに関する慰謝料があります。また,後遺障害が残ってしまった場合には,さらに後遺障害が残ったことに関する慰謝料,そして今回取り上げる逸失利益も請求することができます。
 逸失利益とは,事故によって将来失うと考えられる収入のことをいいます。収入の減少分の補填,という意味では,休業損害に似ています。
 しかし,休業損害が事故以降の過去の減収に関係するのに対し,逸失利益は将来の減収に関係するものといえます。
 すなわち,後遺障害とは本来は一生治らない障害という意味です。そうすると,後遺障害が残ったことで働く能力が低下していれば,その状態が一生続くことになります。
 そのため,後遺障害が残ったことで,事故前と比べて収入が減少する状態が続いていくはずですから,この将来の減収分すべてを逸失利益として請求できるのです。
 この点については,注意すべきことがあります。この逸失利益を請求するためには,後遺障害が残り,かつ後遺障害について等級(1級~14級)が認定されている必要があります。後遺障害について等級認定の申請をしても非該当と判断されれば,原則として逸失利益は認められません。
 逸失利益は,以下の計算式により計算されます。

 ※事故前の年収×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数

 労働能力喪失率とは,後遺障害によって労働能力が低下する割合を示すもので,一番重い1級(100%)から一番軽い14級(5%)まで,数値が変動します。
 また,労働能力喪失期間は,67歳までの期間とするのが原則です。
 また,ライプニッツ係数とは,将来受け取るはずの利益を現時点で受け取ることで生じる利息分を,あらかじめ差し引いておくための係数です。
 すなわち,現時点での100万円は1年後には法定利息(3%)が加算されて103万になるものと計算されます。逆に言えば,1年後にもらえるはずの103万円を今もらおうとすると100万円にしかなりません。ライプニッツ係数はこの点を計算に反映させるためのものです。
 なお,法定利息については,民法の改正により5%から3%に変更されました。令和2年4月1日以降に発生した交通事故については,法定利息3%に対応したライプニッツ係数が用いられています。
 交通事故に遭ったときは,お気軽に当事務所の弁護士にご相談ください。

 執筆者:弁護士法人山下江法律事務所 弁護士 柴橋 修 (広島弁護士会所属)

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