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主婦(主夫)が交通事故でけがを負った! その場合の補償とは

 交通事故は、故意でもない限り、相手を選んで起こすものではありません。
 そのため被害者になる人の立場や年齢はさまざまです。
 一家の大黒柱が被害にあうこともありますし、主婦(主夫)が被害にあうこともあります。
 また、小さなお子さんやご高齢者が被害者となることもあるでしょう。

 今回はそのなかから、主婦(主夫)が被害者となった場合の補償について取り上げ、解説していきます。

交通事故の被害者になった! 支払われるお金の計算の基本方式

 交通事故に遭い、人身傷害や物的な損害を受けた被害者は、加害者に対して損害賠償を請求することができます。

 損害賠償の項目としては、

  • けがの治療費や、そのけがを治すためにかかった諸費用
  • 入通院(傷害)慰謝料
  • 休業が必要になった場合の休業損害
  • 後遺障害慰謝料(後遺障害等級が認められた場合)
  • 本来ならばその人が得られるはずだった利益(逸失利益)(後遺障害等級が認められた場合)

などを指します。

 このように、休業損害も損害賠償の対象となります。加害者に請求できるのは、事故前の収入を基礎として受傷によって休業したことによる現実の収入減と考えられます。

 つまり、働いている人などが被害者となった場合、事故のせいで働けずに給与がもらえなかった場合は、その損害を加害者に請求できるということです。

 具体的な休業損害の額ですが、自賠責保険を基準とした場合、休業損害の算定基準は、6100円×休業日数 となります。つまり20日間休んだ場合は、122000円になるというわけです。

 加害者が任意保険に加入している場合は、以下のような処理をされることが多いといえます。
 休業損害証明書という書面があり、これを勤務先に作成してもらいます。
 これは、事故前の3ヶ月の収入が記載されており、これを元に1日の基礎収入額を計算します。そのうえで休業日数をかけて算出します。
 この金額は、通常は自賠責保険の基準額より高額になります。

主婦(主夫)でもしっかりと支払われます(家事従事者)

 「休業損害」という言葉をとることから、主婦(主夫)の場合は、給料をもらっているわけではないから、事故によって家事ができなくなったとしても、給料が減ることはない以上、休業損害を受けることができないのではないか……と心配になる人もいるでしょう。

 しかし、給与をもらっていないというだけで休業損害が一切認められないのはあまりにも不公平です。
 そこで、主婦(主夫)が事故にあって家事ができなくなり、実際に不都合が生じた場合には、休業損害は支払われることになっています。
 「パート(アルバイト)で働いていて家事をメインにしている人を対象とする」ではなく、「完全に主婦(主夫)であり、今はまったく稼いでいない」という人にもきちんと支払われます。

 主婦(主夫)の仕事も労働であると考えられているため、一定の基準に基づいた休業損害を受け取ることができるのです。

主婦(主夫)のときの金額の計算式と注意点

 専業の主婦(主夫)の場合、賃金センサスの、学歴計、女性労働者の全年齢平均の賃金額を基礎として、受傷のため家事労働に従事できなかった期間について認められるのが通常と思われます。
 男性の家事従事者(主夫)の場合でも、女性労働者の賃金センサスの賃金額を基礎として計算することが通常です。

 では、パートタイマー、内職等の兼業主婦(主夫)の場合はどうでしょうか。
 この場合は、現実の収入額と女性労働者の平均賃金額のいずれか高い方を基礎として算出するのが通常です。

 ちなみにここでは触れてきていませんでしたが、自営業者の場合やアルバイトをしている学生の場合も、休業補償が認められるケースもあります(アルバイトをしていない学生は除外されます)。

 「主婦(主夫)」ということで、「交通事故にあっても補償されないんだ」と悩む必要はありません。実際は主婦(主夫)であっても、場合によっては休業補償を請求することができます。事故により家事ができなくなった場合には、しっかり請求しましょう。

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